危機 われる《学問の自由》

日本学術会議会員任命拒否を受けて


日本学術会議から推薦された新会員候補105名のうち6人が任命されなかったことが明らかになりました。この事件は「学問の自由」にも関わる深刻な問題といえます。ここでは出版社の有志団体である≪平和の棚の会≫による、この問題を考えるための関連書、ならびに6人の研究者の新刊・主要著作をご案内いたします。

【2020年10月22日更新】

この時代にこそ知っておきたい言論弾圧・思想弾圧の歴史的背景

茶色の朝  

フランク・パヴロフ/ヴィンセント・ギャロ

2003/12  大月書店

定価:¥1,100(本体 ¥1,000)

事なかれ主義と思考停止が世の中に蔓延したとき、この物語のような世界が訪れてしまうかもしれません。


ファシズムの教室  :  なぜ集団は暴走するのか   

田野大輔

2020/04  大月書店

定価:¥1,760(本体 ¥1,600)

ファシズムのような危険な思想が、なぜ大衆に受け入れられるのか。その仕組みを著者による「体験授業」から考察。


絶望という抵抗  

辺見庸/佐高信

2014/12  金曜日

定価:¥1,650(本体 ¥1,500)

侵略の歴史の無化、人間が侮辱される社会。この絶望の深みをさぐって二人の思索者が日本ファシズムの精神史を遡り、未来の破局を透視する。


安倍政治と言論統制  :  テレビ現場からの告発!   

『週刊金曜日』編集部

2016/03  金曜日

定価:¥1,430(本体 ¥1,300)

2016年の春、相次いで降板したニュースキャスター。本書は現役テレビ局員が、安倍政権のやり口とテレビ局の自主規制を告発する。


残夢  :  大逆事件を生き抜いた坂本清馬の生涯   

鎌田慧

2011/12  金曜日

定価:¥2,420(本体 ¥2,200)

坂本清馬に焦点を合わせ「大逆事件」に新たな光をあてる。起訴されながら生き抜き、戦い続けた清馬の一生はこの国の闇を浮き彫りにする。


新聞記者・桐生悠々忖度ニッポンを「嗤う」  

黒崎正己

2019/10  現代書館

定価:¥1,870(本体 ¥1,700)

Kinoppy

明治末~昭和初期、ファシズム批判を展開し、信濃毎日新聞に書いた社説が陸軍の猛反発を招いたことで知られるジャーナリスト桐生悠々の評伝。


大逆事件と大石誠之助  :  熊野100年の目覚め   

熊野新聞社

2011/01  現代書館

定価:¥2,200(本体 ¥2,000)

幸徳秋水ら24名が処刑された大逆事件。新宮市でドクトル(毒取る)と貧民や被差別民から慕われていた開業医・大石誠之助も含まれていた。


言論の自由と中国の民主  

胡平/石塚迅

2009/06  現代人文社

定価:¥1,980(本体 ¥1,800)

言論の自由の普遍性を訴え1975年に書かれた民主化文献の古典「言論の自由を論ず」を和訳。「言論の自由」を議論するための一助となる。


横浜事件・再審裁判とは何だったのか  :  権力犯罪・虚構の解明に挑んだ24年   

大川隆司/佐藤博史

2011/10  高文研

定価:¥1,650(本体 ¥1,500)

権力犯罪・虚構の解明に挑んだ24年。客観的にまとめた横浜事件の全体像と事件についての最も信頼できる概説。


清流に殉じた漁協組合長  

相川俊英

2018/02  コモンズ

定価:¥1,760(本体 ¥1,600)

徹底取材で浮かび上がった強者への忖度と迎合。問われているのは自治のあり方、税金の使い方、そして横行する草の根非民主主義。


「特高」経験者として伝えたいこと  

井形正寿

2011/06  新日本出版社

定価:¥1,540(本体 ¥1,400)

太平洋戦争末期、特高警察官による、「反戦投書」の検閲の実態、外勤巡査の戸口調査など貴重な証言。解説は大日方純夫早大教授。


屈服しない人々  

ツヴェタン・トドロフ/小野潮

2018/09  新評論

定価:¥2,970(本体 ¥2,700)

試練に見舞われながらも絶対悪との遭遇に屈服することを拒む。屈服しないとは、弱者でありながら自由を奪われないということだ。


勇気ある義人 古在由重セレクション  

古在由重/太田哲男

2019/09  同時代社

定価:¥2,860(本体 ¥2,600)

古在の「反戦の哲学」を加藤周一、藤田省三、丸山真男、戸坂潤、三木清、吉野源三郎ら同時代の知識人たちとの交流から浮き彫りにする。


カナリアが沈黙するまえに  :  斎藤貴男書評選集2004-2008   

斎藤貴男

2008/12  同時代社

定価:¥1,980(本体 ¥1,800)

憤怒の貧困砂漠を行く。そこで出会った200冊。監視・偽装・崩壊・堕落・追従・卑劣……いっさいを突き抜ける途を探れ!


『蟹工船』消された文字  :  多喜二の創作「意図」と「検閲」のたくらみ   

戸田輝夫

2019/11  高文研

定価:¥2,750(本体 ¥2,500)

表現・言論の自由が脅かされているいま、「検閲」が当たり前だった時代を知っておく必要がある。いまに通じる権力の暴圧、隠蔽を指摘する。