内容紹介
ギャンブラーたちの心理から、メーカーの戦略、行政の規制緩和まで、ギャンブル依存症にまつわる問題点を詳細なインタビューや取材をもとに分析。いままではギャンブラーの意思の問題と考えられてきた依存症をまったくあたらしい切り口で語る、気鋭の文化人類学者による画期の書。2013年度グレゴリー・ベイトソン賞特別賞受賞作。
目次
序 “マシン・ゾーン”のマッピング
第1部 デザイン(“ゾーン”とインテリアデザインの関係―建物、雰囲気、感情;体験をデザインする―プレイヤー中心デザインの生産的経済 ほか)
第2部 フィードバック(市場をマッチングさせる―新機軸、深刻化、習慣;ライブデータ―プレイヤーを追い、プレイをガイドする ほか)
第3部 依存症(ギャンブルですってんてん―人生の清算;過熱状態―負けを追い求め、消滅するまでプレイする)
第4部 順応(両天秤策―治療の二重拘束;修正に次ぐ修正―リスクを規制するためのヒント)
終わりに―賭け金を上げる
著者紹介
シュール,ナターシャ・ダウ[シュール,ナターシャダウ][Sch¨ull,Natasha Dow]
文化人類学者。ニューヨーク大学メディア文化コミュニケーション学科准教授。初の著作である『デザインされたギャンブル依存症』はグレゴリー・ベイトソン賞特別賞などを受賞するなど、大きな反響を呼んだ
日暮雅通[ヒグラシマサミチ]
1954年千葉市生まれ。英米文芸、ノンフィクション翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報・注記
IR法案(カジノ法案)は本当にレジャー法案なのか。カジノを考えるための教科書。
ギャンブラーたちの心理から、メーカーの戦略、行政の規制緩和まで、
ギャンブル依存症にまつわる問題点を詳細なインタビューや取材をもとに分析。
いままではギャンブラーの意思の問題と考えられてきた依存症をまったくあたらしい切り口で語る、
気鋭の文化人類学者により画期の書。
グレゴリー・ベイトソン賞特別賞受賞作。
ナターシャ・ダウ・シュール[ナターシャダウシュール]
著・文・その他
日暮雅通[ヒグラシマサミチ]
翻訳
内容情報B
IR法案(カジノ法案)は本当にレジャー法案なのか。最先端のデジタルテクノロジーと映像技術の集大成であるスロットマシンはスピーディかつ連続的に続けられるゲームであることから、人びとはゲームを続けていくうちに、大勝することよりもゲームを長く続けることを求めるようになる。人類学者である著者はギャンブル依存を引き起こすその状態を、マシンと人間が一体化した“マシンゾーン”と呼ぶ。ラスベガスでのフィールドワークをもとに、メーカーがどのようにして人々をスロットマシンにのめり込ませようとしているのかから、依存症に陥ってしまったギャンブラーたちの実態までを描き、通常はギャンブラーの問題とされる依存症の実態をメーカーや国の責任までを含めて論じる。カジノ法案を考えるための画期の書。