内容紹介
「進化とは、手つがずの自然で、何千年もかけて起こるもの」、ではない!地球が広範囲にわたり都市化された今、人間のためにつくられた都市も、生物から見れば森林などと等しい「自然」環境であり、むしろ多様な環境を内包する都市は、生物にとって進化を促す場所となっているのだ。そんな我々の身近に起きている様々な進化の実態に迫り、生物にとっての都市の価値を問い直す。生物学の新常識がここにある。
目次
はじめに 都市生物学への招待
1 都市の暮らし
2 都市という景域
3 都市は出会いだ
4 ダーウィン的都市
おわりに 都市で生物を進化させるために
著者紹介
スヒルトハウゼン,メノ[スヒルトハウゼン,メノ][Schilthuizen,Menno]
1965年生まれ。オランダの進化生物学者、生態学者。ナチュラリス生物多様性センター(旧オランダ国立自然史博物館)のリサーチ・サイエンティスト、ライデン大学教授
岸由二[キシユウジ]
慶應義塾大学名誉教授。生態学専攻。NPO法人代表として、鶴見川流域や神奈川県三浦市小網代の谷で“流域思考”の都市再生・環境保全を推進。鶴見川流域水委員会委員
小宮繁[コミヤシゲル]
翻訳家。慶應義塾大学文学研究科博士課程単位取得退学(英米文学専攻)。専門は20世紀イギリス文学。2012年3月より、慶應義塾大学日吉キャンパスにおいて、雑木林再生・水循環回復に取り組む非営利団体、日吉丸の会の代表をつとめている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
内容情報B
"人工の都市こそ、生物の進化を促進する要因が集積する、進化の""最前線""である。タバコの吸い殻で巣を作る鳥、飛ばないタンポポの種…生物にとっての都市の価値を問い直す、刺激に満ちた一冊!"