内容紹介
アドルフ・アイヒマンは本当に「悪の陳腐さ」を体現する人物なのか?逃亡先のアルゼンチンで彼は独白を書き連ね、旧ナチに囲まれ大いに語った。1300枚に上るその記録に現れるのは、ナチズム信奉、ユダヤ人絶滅という仕事への自負、権力への執着。エルサレムの囚人となった後は、自己を正当化する8000枚もの文章を書き遺した。この膨大な史料に初めて体系的に取り組み、これまでの通念を覆した重要著作。
目次
序章
「私の名は象徴となった」
幕間劇
アルゼンチンのアイヒマン
いわゆるサッセン・インタヴュー
偽りの安全
役の変更
終章
著者紹介
シュタングネト,ベッティーナ[シュタングネト,ベッティーナ][Stangneth,Bettina]
1966年生まれの哲学者。ハンブルク大学にて哲学を専攻、イマヌエル・カントと根源悪についての研究で博士号取得。『エルサレム“以前”のアイヒマン―大量殺戮者の平穏な生活』で2011年に北ドイツ文化ノンフィクション賞を受賞
香月恵里[カツキエリ]
1961年生まれ。岡山商科大学教授。関西学院大学大学院博士後期課程退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報・注記
「もはや本書への言及なしに、アイヒマン現象は語れない」NYタイムズ書評。従来のアイヒマン像を覆しナチズム研究の一画期をなす。
内容情報B
「もはや本書への言及なしに、アイヒマン現象は語れない」NYタイムズ書評。従来のアイヒマン像を覆しナチズム研究の一画期をなす書。