内容紹介
なにを信じて、生きればいいのか。人びとが人生の意味を求めてさまざまに彷徨する現代。“宗教”に倚ることなく、いかにして誠実に、そして自由に生きることが可能か―自ら無神論者であることを選んだフランス哲学の旗手が問いかける。
目次
1 宗教なしですませられるだろうか
2 神は実在するのだろうか
3 無神論者のための精神性とはどのようなものか
結論―愛、真理
著者紹介
コント=スポンヴィル,アンドレ[コントスポンヴィル,アンドレ][Comte‐Sponville,Andr´e]
1952年生まれ。フランスの哲学者。2008年3月より、国立倫理委員会(Comit´e Consultatif National d’Ethique)の委員をつとめる。1995年刊行の『ささやかながら、徳について』(ブリュイエール・ド・アカデミーフランセーズ賞受賞)では明晰な論理と魅力的な文章で、日常生活に役立つ哲学を提唱、あらたな哲学ブームを巻き起こし、フランスで30万部を超えるベストセラーとなり、世界20ヶ国で翻訳された
小須田健[コスダケン]
1964年、神奈川県生まれ。中央大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。現在、中央大学、清泉女子大学ほかの講師。専門は、現象学を中心とする現代哲学および倫理思想全般
カンタン,コリーヌ[カンタン,コリーヌ][Quentin,Corinne]
1959年、フランスのランス市生まれ。トゥルーズ・ミラーユ大学にて博士号取得(心理学)。現在、株式会社フランス著作権事務所代表取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
内容情報B
政治の時代から道徳の時代、そして精神の時代へ---。生きる意味を求めての宗教の世俗化が世界的に蔓延し、一方で原理主義的な宗教の信奉による争いもあとをたたない。「文明の衝突」と「宗教への回帰」の時代に、自ら無神論者であることを選んだ、フランス哲学の旗手アンドレ・コント=スポンヴィル。人びとが人生の意味を求めてさまざまに彷徨するいま、神のような超越的存在を持ち出すことなく、宗教に倚むことなく、いかにして誠実に、そして自由に生きることが可能かを問いかける。