スペイン未完の現代史
内容紹介
本書は、多様なスペイン戦争独自の争点や問題点のうち、オーウェルやケストラーらの文学者のスペイン戦争への関わりとその後の軌跡、アナキズム運動、ソ連の外交政策、国際旅団の戦列で戦ったイギリス人義勇兵の消息、ジャック・白井、日本人ジャーナリストのスペインでの足跡、スペイン戦争をめぐる日本の新聞報道といった問題を扱っている。
目次
1 作家たちのスペイン(ジョージ・オーウェルの『1984年』;アーサー・ケストラーの『スイペンの遺書』;ウィリアム・ヘリックの『エルマーノス』;ラングストン・ヒューズの『終りのない世界』;フアン・エルマーノスの『希望の終り』;イギリスの文学者と『著作家たちは味方する』)
2 スペイン現代史(謎の男ドゥルティの生涯;ソ連とスペイン戦争;「ゲルニカ」は眠れない;ゴンサレス政権の現状と展望)
3 義勇兵たちのスペイン(イギリス人義勇兵ジム・ブラウンとナン・グリーン;元義勇兵の手紙;2人の死;日本人義勇兵ジャック・白井の文献学的研究;ジャック・白井の調査報告)
4 1930年代ジャーナリズムとスペイン(城戸又一のスペイン体験;日・西関係をめぐる英紙「タイムズ」の論調;スペイン戦争と日本のジャーナリズム)
増補 フランコとアラン・ムーアヘッド(フランコのナショナリズム;アラン・ムーアヘッドのスペイン体験)