電子書籍詳細

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和書 kinoppy

内閣調査室秘録 戦後思想を動かした男

 

(文春新書)

志垣民郎【著】   岸俊光【編】

文藝春秋 2019/07 発行
ISBN: 9784166612260
KNPID: EK-0725754
定価 :¥1,200(本体 ¥1,112)
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内容紹介

内閣調査室は本当に謀略機関だったのか……謎のヴェールを剥がす第一級の歴史史料!

松本清張は、昭和36年に「文藝春秋」に連載した『深層海流』で、「内調の役目がその辺を逸脱して謀略性を帯びていたとなれば、見逃すわけにはいかない」と書いた。あれから60年たっても、内調については関連する公文書も公開されなければ、組織の正史も作られておらず、依然としてその実態は謎のままだ。

本書は、昭和27年に吉田茂首相が、旧内務官僚の村井順に命じて内閣調査室が発足したときの、4人のメンバーの1人、志垣民郎氏の手記である。この手記のポイントは、内調は日本を親米反共国家にするための謀略機関だったのか、という問いに明解に答えているところにある。

志垣氏の主な仕事とは、優秀な学者・研究者に委託費を渡して、レポートを書かせ、それを政策に反映させることだった。これは、結果的に彼らを現実主義者にし、空想的な左翼陣営に行くのを食い止めた。そして本書には、接触した学者・研究者全員の名前と渡した委託費、研究させた内容、さらには会合を開いた日時、場所、食べたもの、会合の後に出かけたバーやクラブの名前……すべてが明記されている。まさに驚きの手記だ。

100人を超えるリストの面々は豪華の一言に尽きる。時代を牽引した学者はすべて志垣氏の手の内にあった。とくに重要なのが藤原弘達。「時事放談」で知られる政治学者は、東大法学部で丸山真男ゼミに所属した俊才であった。「彼が左翼に行ったら、厄介なことになる」。そこで志垣氏は、彼を保守陣営に引っ張り込むために、あらゆる手立てを尽くす。戦後思想史を塗り替える爆弾的史料である。

著者紹介

志垣民郎[シガキミンロウ]
1922(大正11)年、東京生まれ。旧制東京高等学校、東京帝国大学法学部卒。43年の学徒出陣に召集され、中国戦線に従軍。復員後、文部省などを経て、52年から内閣総理大臣官房調査室勤務。第5部、第3部、第1部主幹を歴任。78年に退官後は、社団法人国民出版協会会長、千代田管財株式会社(現ALSOK保険サービス株式会社)社長・会長を務めた

岸俊光[キシトシミツ]
1961年、愛媛県生まれ。全国紙記者。学芸部の論壇記者や論説委員を務める。NPO法人インテリジェンス研究所特別研究員。日本の非核政策研究により早稲田大学で博士号(学術)を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)