電子書籍詳細

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和書 kinoppy

稼げる農業経営のススメ : 地方創生としての農政のしくみと未来

 

新井毅

築地書館 2021/08 発行
ISBN: 9784806716235
KNPID: EK-1045083
定価 :¥1,980(本体 ¥1,800)
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内容紹介

若者の参入で持続可能な農業を作り出す!
長年にわたり農政当局の立場から農業経営者と関わってきた著者が、
持続可能な農業のあり方を、データと実例を用いて冷静に前向きに描く。

本書の特色
①農業による地方創生を徹底解説
②他産業との所得の比較--主業農家の所得は全世帯平均の1.5倍
③今後10年以内に農業従事者の4割がリタイアする現実
④若者の農村回帰と次世代の育成--農業中心の「半農半X」で稼ぐには
⑤生産者と消費者が直接つながれる時代を活かす
⑥ブランド化による需要拡大
⑦複数販路・IT技術の活用によるコスト削減
⑧女性の活躍する農業法人は収益力が高い
⑨持続可能な社会づくりに貢献できる農業という仕事

目 次

はじめに
農業は本当に儲からない?
農業が若者が就きたい職業になるために
生産性の向上を目指す

第1章 地方創生としての農政改革
1 国の政策全体における農政の位置
農政の基本理念の中心は「農業の持続的な発展」
施政方針演説にみる農政の位置づけ─農政は地方創生の重要な要素
2 地方創生の考え方
「地方消滅」から「まち・ひと・しごと創生」へ
まち・ひと・しごと創生の基本的考え方と基本方針─しごとを起点に五原則で
地方にしごとをつくる─ポイントは地域資源活用型産業
若者の求める仕事の3つの要素
地方の生産性向上で日本の衰退を止める
若者の減少に歯止めがかかった地域の4つの特徴
3 地方創生としての農政改革
「自立性」「将来性」を重視した生産性向上による所得向上
「作業」から「経営」へ─社会経済構造の変化をつかむ

第2章 ホワイト化視点からみた現在の農業の実態
1 農業を担っている経営体の実態
他産業との所得比較
農業産出額の6割は販売金額3000万円以上の経営体によっている
2 若者の農業への就業の実態
若い世代の農業従事者は増加中
農家出身でない新規就農者が増えている
就農5年後に7割が年間キャッシュフロー250万円以上
3 産業としての農業の実態
農業総産出額は2015年以降増加基調
規模拡大と生産性の関係
農業参入企業の明暗─参入前の業種で異なる課題
植物工場はほとんどが苦戦
生産技術・販路・コスト管理をトータルでみる
4 よく指摘される農業の負の側面について─農業従事者数の減少、耕作放棄地の増加
農業従事者の4割は10年後までに高齢によりリタイアする
農村地域の維持には雇用の創出が必要
農林漁業の付加価値は低下傾向
農村地域の資源活用型産業に新たな機運
若者の農村起業─農業中心の「半農半X」には稼げる農業経営が必要
耕作放棄地の拡大防止はホワイト化した農業経営体の確保から
5 事業承継の実態
認定農業者でも3割しか後継者が決まっていない
経営改善のための投資をする農業経営体には後継者がいる
農業労働力不足への対処もホワイト化から
6 ホワイト化視点からみた現在の農業の実態のまとめ
ありがとうの声が聞こえる産業に
農業の実態のポジティブな側面にも光を

第3章 ホワイト化のための農業現場の具体の取組み
1 付加価値の向上のための取組み
ブランド化、安定供給、変化対応、需要創造のための六次産業化
ブランド化1 本質は差別化(除外と差の訴求)
ブランド化2 高級イメージ確保(パッケージデザイン)
ブランド化3 農村にお客様を呼び込む(観光農園、農家レストラン、農泊)
供給の安定化1 一次加工による出荷調整
供給の安定化2 通年雇用
需要変化への対応1 消費者の声を聞き消費者に情報を伝える
需要変化への対応2 販路を複数持つことで需要変化リスクを軽減
需要創造1 農業サイドから新しい需要を創る
需要創造2 海外市場の開拓
2 コスト削減のための取組み
コスト削減は財務分析によるコスト構造の把握から
減価償却費の削減─経営戦略に裏付けられた設備の効率利用
材料費の削減─農家と資材メーカーの協働
畜産における材料費の削減─飼料と衛生管理
労務人件費の削減─安い労働力は解決にならない
労務人件費の削減+人手不足対策としてのロボット化
製造業の手法やIT管理ツールを導入した作業工程の管理・改善
燃料動力費の削減─再生可能エネルギーの導入
3 ワークライフバランスのための取組み
職員が誇りを持ち、働きやすい職場
女性活躍
4 若手の育成のための取組み
農業法人経営体が次世代人材を育成
若者に活躍の場を与える─早期計画的な経営継承
5 ホワイト化のその先に
大量リタイアの先を見据えた農業の持続的発展のポイント
企業化を目指す経営体もその地域の中にあればこそ

第4章 農業のホワイト化のための日本政策金融公庫の取組み
1 日本政策金融公庫農林水産事業について
農林漁業のための唯一の政策金融機関
農業の動向と符合する公庫農業融資─農業経営体の経営発展に重点を置いて伸長
2 農業のホワイト化のための公庫の取組み
持続的な発展を支えるリスクを取った積極的な融資
アドバイザー、商談会、輸出支援、情報提供の実施
農業者に伴走型で支援するコンサルティング融資活動を本格化
農業経営の発展のため国の重要政策と連携
事業承継問題の解決策は、経営資源承継とホワイト化の同時並行
3 コロナ禍における公庫の取組み
新型コロナウイルス感染症への対応
コンサルティング融資活動をフル回転へ
ポストコロナへの対応1 デジタル化、農産物輸出拡大
ポストコロナへの対応2 ホワイト化の加速化

第5章 持続的に発展する農業の未来―ホワイト化から「風の谷」へ
1 農業の持続的発展のために
環境面の持続性も必要に
温室効果ガス排出削減のための地域循環型経済─再エネ導入、耕畜連携
遅れている生物多様性維持の取組み─農薬・化学肥料の使用量削減
有機米給食による地域ブランディング
地球環境への負荷の軽減に向けて金融も動き出している
農業は本来それ自体ESGの取組み─社会的持続性でよりソーシャルな存在へ
2 持続的に発展する農業の未来
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が速めた社会変化のスピード
ホワイト化から「風の谷」へ

おわりに
参考文献

著者紹介

新井毅[アライツヨシ]
1963年埼玉県所沢市生まれ。東京大学法学部卒業後、1985年農林水産省入省。群馬県農業経済課長、林野庁管理課長、農林水産省大臣官房広報室長・大臣補佐官・バイオマス室長・文書課長・総務課長、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長兼内閣府地方創生推進事務局次長、農林水産省農村政策部長、近畿農政局長等を経て、2018年から株式会社日本政策金融公庫代表取締役専務農林水産事業本部長。地方創生に、まち・ひと・しごと創生本部設置準備室の段階から参画し、創生法の制定、第一期まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定、地方創生交付金の創設などに携わり、その後も、農業の持続的な発展に向けて、「地方創生としての農政」の企画、現場の取組みの支援を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)