戦国織豊期の貨幣と石高制

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機関向け

戦国織豊期の貨幣と石高制

本多博之

吉川弘文館 2019/09

ISBN: 9784642728577
eISBN: 9784642216722
ProductID : KP00059917
KCN: 1043215094

NDC :
337.21

ファイルフォーマット:PDF
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内容紹介

一五世紀末から一六世紀末、貨幣はどのように流通していたのか。大内氏・毛利氏の領国を中心に石見銀にも注目し、銭貨通用の実態、銀の社会浸透、米の性格や機能、それに対する中央政権や大名権力・諸領主の対応について文献史学の立場から具体的に考察。貨幣流通の史的展開と石高制成立の歴史的背景を、流通・財政・権力編成の観点から解き明かす。

目次

表紙
目次
序論 研究史の整理と課題
 一 日本中世貨幣史研究の成果
  1 一九二〇年代~八〇年代
  2 一九九〇年代以降
   (1)東洋史分野での研究の進展
   (2)考古学分野での研究の進展
   (3)日本史(文献史学)分野での研究の進展
 二 研究課題と本書の構成
  1 未解明の諸問題
  2 課題と視角
  3 本書の構成
第一編 戦国期社会における銭貨
 第一章 銭貨をめぐる諸権力と地域社会
  はじめに
  一 「撰銭」の発生と撰銭令
   1 歴史的背景
   2 公権力の対応としての撰銭令
  二 大内氏領国における銭貨通用の実態
   1 撰銭をめぐる諸階層の動向
   2 「清銭」の性格と大内氏の銭貨政策
  おわりに
 第二章 銭貨通用の実態
  はじめに
  一 銭貨収納と地域社会
   1 銭納における基準額と換算値
   2 年貢銭納の実態
  二 銭貨をめぐる大名権力と地域社会
   1 在地における銭貨通用
   2 大名権力の銭貨政策と「和利」
  おわりに
第二編 金銀の流通参加と米の機能
 第一章 継承基準額と毛利氏の領国支配
  はじめに
  一 「古銭」「当料」と「和利」
  二 基準額の継承と領国支配の特質
  おわりに
 第二章 南京銭と鍛
  はじめに
  一 南京銭の流通
   1 「清料」と「南京」「新銭」
   2 段銭収納と南京銭
   3 その他の南京銭事例
  二 鍛と多様な銭貨の流通
  おわりに
 第三章 銀の海外流出と国内浸透
  はじめに
  一 銀と貿易
   1 国際通貨「倭銀」の登場
   2 金銀貨の国内流通の進展と対外貿易
  二 銀の国内流通と社会浸透
   1 石見銀山と厳島
   2 銀の社会浸透
  三 銀の需要と大名財政
   1 銀の需要
   2 銀の財源
  おわりに
 第四章 米の性格と機能
  はじめに
  一 地域社会と米
   1 安芸国厳島社領の事例
    (1)友田郷社米の使途
    (2)米の役割と造営用途の変化
   2 周防国養徳院祠堂米の事例
  二 大名権力と米
   1 兵粮としての米需要
   2 段銭米と大名財政
  おわりに
第三編 貨幣流通と石高制
 第一章 織豊政権の貨幣政策と石高制
  はじめに
  一 室町幕府・三好政権の撰銭令
  二 織田信長の貨幣政策と権力編成
   1 信長の選銭令
   2 銭貨政策と財政運営
   3 石高制の萌芽
  三 豊臣政権の貨幣政策と石高制
   1 国内金銀鉱山の掌握と貿易統制
   2 財政構造と金銀貨鋳造
   3 銭貨への対応
   4 石高制の採用
  おわりに
 第二章 地域大名の領国支配と石高制(1)―毛利氏の惣国検地と石高制―
  はじめに
  一 分国掟と南京銭
  二 惣国検地と鍛
   1 天正の惣国検地
   2 年貢銭納の一形態―備中国神島年貢算用状について
   3 文禄の石改めと慶長の惣国検地
  三 惣国検地と財政改革
  おわりに
 第三章 地域大名の領国支配と石高制(2)―名島小早川領の指出・検地と石高制―
  はじめに
  一 小早川隆景の指出徴収と「分古銭」
  二 山口宗水の検地と石高制
  おわりに
 結論 総括と展望
あとがき
索引
著者略歴
奥付

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