内容紹介
建久6(1195)年。京の六条殿に仕える女房・周子は、宮中掌握の一手として、源頼朝と北条政子の娘・大姫を入内させるという命を受けて鎌倉へ入る。気鬱の病を抱え、繊細な心を持つ大姫と、大きな野望を抱き、目的のためには手段を選ばない政子。二人のことを探る周子が辿り着いた、母子の間に横たわる悲しき過去とは―。
著者紹介
永井紗耶子[ナガイサヤコ]
1977年神奈川県生まれ。慶應義塾大学文学部卒。新聞記者を経てフリーランスライターとなり、新聞、雑誌などで幅広く活躍。2010年「絡繰り心中」で小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。20年『商う狼 江戸商人杉本茂十郎』で新田次郎賞、本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報・注記
政治の実権を争う女たちと、わかり合えない母と娘の悲劇。後に「鎌倉幕府最大の失策」と呼ばれた謎多き事件、大姫入内とは――?